・・・だけじゃない矯正治療! -1顎関節編-
矯正歯科を訪れる患者様の主訴のほとんどは、見た目の改善です。つまりデコボコした歯の並び(叢生)や、前歯を後方に下げ口元を改善するのが目的です。
しかし大切なのは審美的改善ばかりではなく「審美」と「機能」のバランスをどうとるか?という事だと考えています。
では当院が全顎治療(上下顎にわたる永久歯列期の治療)において考慮している4つの「機能」、顎関節・呼吸・咬む力・咬み合わせについて説明致します。
まず1つ目は「顎関節」についてです。顎関節とは下顎が動く時に働く外耳孔の前方1㎝くらいの位置にある関節です。また口の開け閉め時の雑音、咬む時に働く筋肉や関節部の痛み、口の開けにくさのどれかの症状があれば顎関節症と言われています。これには1型から4型まで4つのタイプがあります。
その中でも関節雑音を主たる症状とする関節のお皿が前方へズレた状態(3型)は、下顎を前方に適応させる事で口のスムーズな開け閉めも不可能ではありません。当院では術前検査にてコーンビームCTにて顎関節の精査と下顎頭運動検査(コンピューターアキシオグラフ)にてその運動軌跡データから顎関節機能診断を行っています。