矯正治療中の注意点
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歯磨きの方法
矯正の装置を取り付けると、取り付ける前と比べて食べかすが残りやすくなるため、より丁寧に歯を磨く必要があります。今までよりも、時間とコツが必要になってきます。
歯に食べかすが残る磨き残しは、プラークといわれる細菌のかたまりになります。
そのプラークは、むし歯や歯周病などの原因になってしまうのです。せっかく矯正治療をしてきれいな歯並びになっても、お口の中が汚れている、ということがないようにしましょう。POINT汚れの残りやすい個所の磨き方
1.ブラケットのまわり
ブラケットの上からと下から、斜め45度くらいから磨く。
2.歯と歯肉の間
歯間ブラシや、デンタルフロスを使って汚れを落としましょう。ワンタフトブラシを使うと、細かいところもよりきれいに磨けます。ない場合は、歯ブラシを縦にして先端で磨きましょう
3.歯と歯ぐきの間
歯と歯ぐきの間に、歯ブラシを斜め45度にあて、優しくブラッシングしましょう
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食べ物の注意
- 硬い食べ物(せんべい・ピーナッツ・氷など)
- ネバネバした食べ物(おもち・ガム・キャラメル等)
初めて装置を付けた後、痛くて硬いものが食べられない場合があります。
また、粘り気がある食べ物は装置にくっついて外れやすくなります。どちらの食べ物も矯正装置の破損や変形などの恐れがあるので、注意が必要です。 -
口内炎になった場合
- 口内炎ができてしまう原因は、矯正の装置が何度も口の中にあたってしまうことによって、粘膜が傷つけられているからです。装置があたって痛いと感じる部分には、粘膜が傷つく前にワックスなどで保護するといいでしょう。
- 口内炎ができてしまったら、熱いものや辛い物を食べないようにして刺激を与えないようにしましょう。口内炎治療薬を塗ると、炎症を抑えることができます。塗り薬ではなく、貼るタイプの治療薬もあります。
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器具が外れた場合
ワイヤーやブランケットは、矯正治療が終わった後取り外すことを前提につけられています。したがって、過度な負担がかかると意外と簡単に外れてしまうことがあります。
まず、装置が外れてそのままにしておくと、怪我をする恐れがあるので、できるだけ早くかかりつけの歯科に連絡しましょう。一部だけ外れている場合は、比較的短時間で処置が終わります。
しかし、外れた時が診療時間外の場合ってこともありますよね。その時はなるべく装置に触れず、悪化しないようにします。ガーゼなどの柔らかいものを挟んで、傷がつかないようにします。それでもワイヤーが変形していてチクチク刺さる場合は、割りばしや小さいニッパーで曲げるか切るといいでしょう。これは結構危ないので、最終手段として考えてください。トラブルがあった時に慌てないために、事前に担当医に聞いておきましょう。
矯正治療後の注意点
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保定装置(リテーナー)の
使用方法保定装置(リテーナー)とは、ブラケットやワイヤーで歯並びと嚙み合わせを整えた後に使用する装置です。つまり、整えた後の歯並びが、前の位置に戻ってしまわないように防止するのです。
リテーナーには、取り外しができるタイプとできない対応があります。矯正治療を終えてから1年は歯が後戻りしやすいので、取り外すタイプでも歯磨き以外はつけていなければなりません。リテーナーをして1年後から、徐々につけている時間を少なくしていきます。リテーナーをしている期間は2~3年ほどといわれていますが、それでも後戻りするケースがあるので長期間装着する場合もあります。 -
定期的な検診
矯正治療中のみならず、予防歯科のためにも定期検診はとても重要です。
3~4ヶ月に1回は検診を受けましょう。1.矯正治療中の定期検診では、まず歯や歯ぐきの状態をチェックします。むし歯や歯周病がないか、早期発見・早期治療ができます。
2.その後、リテーナーが毎日使用されているかどうか、装置のつけ具合はいいかチェックします。
3.PMCT、歯石や歯垢を除去します。
4.必要であれば、歯磨き指導を行い、日々の歯磨きの問題点を改善していきます。