「信長の美濃国へ」-PSG検査見学と呼吸機能プレゼンの旅-
不正咬合と呼吸機能を考える上で外せないのが睡眠時の呼吸障害である閉塞性睡眠時無呼吸症です。
この疾患の理解を深める為、今年6月岐阜市の朝日大学病院睡眠医療センターに終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査の見学に行ってきました。
この病院は1973年旧岐阜歯科大学附属村上記念病院として開設されましたが、現在はJR岐阜駅の西500mの場所に移転し、2020年から朝日大学病院と改称し現在23の診療科を持つベット数381床の総合病院です。
そして同年10月に岐阜県の総合病院としては初めての睡眠医療センターが開設されました。
このセンターには大阪回生病院の睡眠医療センターから脳神経内科大倉睦美教授が赴任されておられます。
今回の検査見学は大倉先生のご協力で実現致しました。
2003年2月JR岡山駅で発生した新幹線運転士居眠り事件以降、閉塞性睡眠時無呼吸症という病気が広く知られる事となり大阪回生病院睡眠医療センターは患者さんが急増し大変だったと仰っていました。
そして同じ回生病院から臨床検査技師の村木久恵さんも赴任されておられます。日本睡眠歯科学会セミナーでも講演され聴講させて頂いたPSG検査のスペシャリストです。
「大倉先生、村木さんお忙しい中ご対応頂き有難うございました。」
翌日は6年間学生時代を過ごした瑞穂市の本学で山内六男教授とお会いし“覚醒時の呼吸機能”について研究のテーマになりうるかどうか?プレゼンテーションをさせて頂きご指導を頂きました。
上気道の狭窄については睡眠時だけではなく、覚醒時においても呼吸機能の低下を招くと考えています。
歯科矯正医は、少なくとも側面セファログラムにおいて気道前後幅径の評価が可能であることから呼吸障害のリスク予測を含め診断、治療において呼吸機能にも考慮したアプローチが必要であると考えております。

